理事長挨拶

理事長からのごあいさつ

南 智文

2019年度公益社団法人七尾青年会議所

理事長 南 智文

承継と共創

~共に創ろう心豊かな共栄社会~

「七尾青年会議所設立の趣旨」

「戦災を免れたとはいえ、戦後の荒廃と混乱は容赦なく押し寄せ、さなきだに経済的に開発の遅れ、排他的であり又、因習にむずな我々の郷土は、ただ昏迷し且つ拱手傍観するのみであった。ここに我々青年経済人は、日本青年会議所の設立あるを聞き、修練、奉仕、友情こそが我々の信条であり、その実践こそが我々が地域社会につくしうる道であると観じ、若い情熱と知性を傾注して社会発展の言動たらんとした。」

【はじめに】

本年、公益社団法人七尾青年会議所は、創立60周年を迎える節目の年となります。これまで長年にわたりご協力いただいております各種団体の皆様や市民の皆様に、まずもって心からご尽力に感謝を申し上げます。

1949年9月3日戦後の荒廃の中、社会を再建し祖国復興を掲げ「新日本の再建は我々青年の仕事である」という志から日本のJC運動は始まり、1960年6月25日全国で189番目の青年会議所として七尾青年会議所が設立されました。私達は、明るい豊かな社会の実現の為、英知と勇気と情熱を注ぎこみ、変革の能動者たらんとしてこの地域に多くの革新をもたらした先輩諸氏に、衷心より感謝と敬意の念を申し上げ「創立60周年」を迎えさせていただきます。そして先輩諸氏から受け継がれた伝統と創始の精神を「承継」し市民と共に「共創」意識をもって、心豊かな共栄社会の実現に向けて青年会議所運動に邁進致します。

【変化をチャンスと捉える社会開発運動】

戦後の日本は、すべての物が不足し激しいインフレに見舞われながらもたくましく復興を遂げます。1955年驚異的に日本の経済が上向く高度経済成長期にはいり、1968年には国民総生産(GNP)が世界第2位にまで成長しました。その後の安定期やバブル景気をへて日本の経済は上昇していきます。その後バブルが崩壊し長期的な経済の低迷期にはいり、第3次産業革命によって成長期から成熟期へと進み、少子化や高齢化等の様々な解決困難な問題を抱え、戦後最大の国難である大震災をはじめ、災害が多発し未来への明確な希望が持てないようになっていました。そして今私達を取り巻く環境は、2030年問題という少子化、超高齢化、人口減少という3つの要素が重なり日本社会において深刻な問題に直面しています。しかし医療分野の革新による健康寿命の延伸で、人生100年時代を迎える社会や生産性の革新である第4次産業革命によるパラダイムシフトをチャンスと捉えていく必要があります。そしてどんな困難に直面しようとも多様性を受け入れながらも、基盤となるものは決して変えず、受け継いできた伝統を守り、危機感の共有を積み重ね共に新たな価値観を創造し発展していかなければなりません。この思考をもって社会開発運動の波及を行い、市民と共に創り上げる心豊かな共栄社会を創り上げます。

【地域を拠点とした広域連携】

1972年自由民主党総裁選挙を翌月に控えた田中角栄氏によって唱えられた政策綱領「日本列島改造論」からおおよそ60年の月日がたちました。日本の交通インフラの整備は大幅に整備され、新幹線や高速道路、地方空港では国際線が離発着し地方港においても外国の大型客船が寄港する時代となりました。その結果かつての中央と呼ばれた東京を経由する必要性は希薄となり、地域においてもダイレクトにあらゆる世界と繋がり、各地域の強みを直接世界に活かせる社会へと創造されました。今後は各地域が拠点となりこれまでの世界から見た日本や地域ではなく、地域を拠点として外に目を向ける。例えば我々の住む地域であるならば、七尾市や中能登町から能登、石川県、北陸、日本、世界へと地域から世界へと目をむけるべきです。そして各々の地域独自の魅力を活かし、広域で連携する事により相乗効果が生まれ、地域間の新たな共創ブランドが創出されます、また日本各地のエリアで共創ブランドが創出される事により、日本全体のブランド力が向上し、それをオールジャパンブランドとして世界に発信することにより地域活性化へと繋がります。

【まちづくりに求められる事】

第2次安倍政権が掲げた地方創生、日本全体をみると完全失業率はすべての都道府県で改善し、有効求人倍率は、史上初めてすべての都道府県で1倍を超え、1時間あたりの賃金もすべての都道府県で上昇するなど、雇用、所得環境の改善が続いています。しかし、少子化、高齢化、若者の人口流出、経営者の高齢化や後継者不足の対応が進まないこの地域においては、更なる危機感をもって運動を展開しなければいけません。まず私達がまちづくりの為になすべきこととは、住民の意識改革に他ならないと考えます。意識改革には、我々青年の思考によって創造した将来のあるべき姿を市民に伝え共有を積み重ねること、そして強いリーダーシップで市民と共に運動を行い、価値観を創出し希望を見出すことに他ならないと考えます。この地域にはどこにも負けないサスティナブルな魅力が豊富にあります。社会環境に適応しながら何世代にも継承されてきた伝統的な農林水産業やそれに密接に係わり育まれた文化、食、祭り、温泉等、豊かな「もの、こと」が充実しています。また、安心して住める高度医療機関の充実や子育て環境にも恵まれているこのまちには、可能性や明るい未来が満ち溢れています。近年は交通インフラの整備も大幅に推進され飛躍的に能登へのアクセスが向上されました。この交通インフラと地域の魅力を活かし、広域に視点をむけ市民や各地域と共に創る心豊かな共栄社会実現にむけての運動を行います。

【次世代へ繋ぐひとづくり】

今を生きる子供達のみならず私たち大人達にも、生活環境における問題は様々にありますが、少子化や核家族化の影響などで地域社会の交流が希薄になりインターネットやテレビ等を介して感覚的に学び取る「間接体験」の機会が圧倒的に多くなり、教育においても問題視されております。私達の子供の頃は、近所の大人達や教育の現場でも、日本人本来の精神性で大人から子供に厳しく叱る、心が通った教育の現場が身近にありました。いつの時代も大切なのは日本人としてのアイデンティティ(謙虚、素直、誠実、正直、気配り)であり、多くの経験から人間性を豊かにし自分自身の未来を描くことのできる教育がいま必要とされております。また、変化が激しく新しい未知の課題に試行錯誤しながら対応する力が求められる複雑で難しい時代を担う子供たちにとって、将来の職業や生活を見通して、社会において主体的に判断し行動に移し、自らの手で自らの人生を切り拓くとともに多様な価値を受容し共生する力「生きる力」が求められます。その教育の一環として必要である事が、人や物に実際に触れ関わり合いをもち、他者を思いやる心や感動する心など社会生活に必要な人間性や社会性を育む「直接体験」だと考えます。子供達に対し成長の糧となり、人間性を育む基礎となっている体験活動の機会を提供する事で道徳心と自立心を養い、子供達が実際に体験する事で得た知識や考え方をもとに、お互いに感謝や敬意、強い心をもった心豊かな子供を育む運動を行っていきます。一方で青少年に対しての運動と両輪として創り上げていかなければいけない運動は、まちづくりやひとづくりにおいての起点をつくりあげる事です。私たち大人が次世代へ繋ぐ気概を子供達へのアクションを通じて感じ取っていただく機会を創出します。

【会員拡大について】

JCの使命は「青年が積極的な変革を創造し開拓するために能動的な機会を提供する」ことであります。つまり地域の青年達に意識変革の機会を提供する事がJCの存在意義であり、JCを知らない青年にその魅力を伝え、意識変化を行う事で同志となる事です。その為会員拡大は、JC活動の根幹をなす運動と言われております。「JCしかない時代」から「JCもある時代」と揶揄される言葉を幾度となく耳にしてきましたが、JCは自分の未来に立ちはだかる困難や試練に立ち向かう力や勇気を培う場であると同時に、これから新たに成長し続ける自分の根源となる場であり、社会に目を向け、意識と行動が問われる組織であります。また人をつくり、まちをつくり、地域の経済発展や国家の発展や世界の平和を願い、世界平和の実現という崇高な目標を持った世界中の仲間との出会いとチャンスに満ち溢れた唯一無ニの団体であります。しかし会員数の減少在籍年数の短期化が進んでいる事は明らかであり、40歳で卒業をむかえ新しい同志の拡大を永続的に行う事は非常に厳しい事であると感じております。そんな時代や組織だからこそ、我々は英知を結集し新たなる会員拡大の手法や運動の取り組みを昇華させる事で時代にあった会員拡大の確立を行わなければいけません。多くの若者と共に係わりあい、社会開発の思想論を共有する機会を作り、我々の運動の根幹を伝える機会を増やし、共に新たな地域社会を創り上げる事で、志ある青年たちからの共感を呼び、地域に活力を与える事のできる同志の拡大に繋げていきます。

【同志へ】

「青年としての英知と勇気と情熱をもって明るい豊かな社会を築き上げよう」綱領の一文であります。感情と思考にとらわれない「英知」、一歩踏み出す「勇気」、そして最後までやりとげる「情熱」が明るい豊かな社会を築き上げると深く信じます。我々青年が地域や日本の青年会議所の存在意義を自分自身の思考に深く問いてみましょう。青年会議所は、町の為、市民の為、自分以外の誰かの為に、目の前の課題解決の為に、今何をしなければいけないのか、その一つ一つの運動が必ず明るい豊かな社会の実現に繋がると信じて運動を展開していく団体であります。他人の為に何かをする事は確かに大変かもしれません。あらゆる困難も立ちはだかり、大きな壁も沢山あるでしょう。時には自分の意にそぐわない事も沢山あると思います。しかし、自分以外の誰かのために、何かの為に、ただそれだけにむかって運動を展開するからこそ、その運動は力となり、その力が人の意識を変え、心を動かしまちを動かしていけるのではないでしょうか。私は、2010年に家業である寿司屋を継ぐために故郷へ帰ってきて来ました。しかしこの地域に魅力や希望を見出す事ができない日々を送っていました。そんな中でJCメンバーとのご縁がありJCに入会する事となりました。その活動の中でJCの仲間と共にJC運動に参画する事やこの地域や他人の為に本気で考え議論しているメンバーと出会い、意識や思いが変わり、次世代への子供達へ繋ぎ住んでもらいたいまちへと変化していき、豊かな心で生きる希望を見出す事ができる故郷へと変わっていきました。そんな心の変化をさせてくれたJCは、私にとってかけがえのない組織であり、永遠に存続し次世代を担う若者に繋いでいかねばならない組織と考えております。我々は創立60周年を迎え年新たな一歩を踏み出します。愛する地域の為、愛する家族の為、愛する仲間の為に環境の変化に適応できるリーダーたる人材を育み、常に当事者意識を持ちながら市民と共に、主体性を持った社会を実現する運動を展開することで、市民や行政から信用される団体へと昇華し永遠に存続する組織を創り上げていきます。

【結びに】

これまでのまちづくりや産業は、個によって価値が創造され、地域や企業間による競争の社会な中で優れた成果によって優越され、その結果大都市と地方、大企業と中小企業に格差や所得の差が生まれました。社会の在り方自体も利己主義となり個の連携が薄れていく中で、少子化、高齢化、人口減少等の問題も相まって、社会基盤が弱体化してきました。これから多世代と各地域が心豊かに暮らすためには、多角的な敷衍思考をもって共に歩んでいくことが重要であり、これまで磨きあげられ承継された個の価値を繋ぎ合わせ共創価値を創造することが必要です。共創価値の創造は、解決困難な様々な問題の解決や最大の国難といえる大震災からの復興、稼げる地域の創造に繋がり、未来に明確な希望をもてる心豊かな共栄社会の実現となります。一方で共創価値から創造されたジャパンブランドをもって、日本から世界へ発信しアジア圏や世界の各国においても価値を共創し、共に創りあげる共生社会への運動が世界中の明るい豊かな社会へと導きます。最後になりますが、共創の賛同をへて市民や行政と共に創り上げる共栄社会の実現にむかって、メンバーのご協力のもと覚悟をもって全力で運動を展開していきます。七尾青年会議所が地域の皆様に支えられていることに感謝を積み重ねるとともに、我々の運動にご理解とご協力を心からお願いを申し上げます。一年間何卒宜しくお願い申し上げます。

事務局概要

団体名 公益社団法人七尾青年会議所
創立・承認 1960年6月25日 承認番号189
理事長 南 智文(2019年度)
事務局 〒926-0802
石川県七尾市三島町70-1産業福祉センター4階
現役会員数 20名 (2019.2.15現在)
シニアクラブ会員数 151名 (2019.2.15現在)
定 款 公益社団法人七尾青年会議所 定款はこちら
組 織 組織図はこちら
連絡先

TEL:0767-53-2822
FAX:0767-53-2844
MAIL:info@nanaojc.com